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ご挨拶

はじめに

  世界を東洋と西洋に見立てると、800年周期で東西文明が栄枯盛衰を繰り返しているとされています。そして、21世紀がその節目となり、東洋が西洋にとって代わり繁栄期を迎えるかもしれません。その予兆は、すでに出ていると言えるでしょう。リーマンショック、ギリシャの債務危機、イスラム化する欧州など、西欧世界は先が見えない時代に入ったように思えます。

 一方、東洋は紆余曲折があるものの、平和な時代に入り、勃興する新興国が拡がりました。アジア開発銀行(ADB)が2011年に発表した「アジア2050―アジアの世紀は実現するか」によると、アジアは世界のGDPに占める構成比が2050年までに現在のほぼ倍に相当する52%に達し、今から300年ほど前の産業革命以前に占めていた支配的な経済地位を取り戻すとされています。

 アジアの世紀になるかはともかく、私たちはどう予見し、行動していくのでしょうか。その判断はますます難しく、情勢が変化しています。先が見えない時代だからこそ、私たちは相互交流、互助協力を理念とする、有識者で構成する組織を結成しました。2010年に設立された日本・中国・ASEAN経済文化研究会を引き継ぎ、2016年春、私たちは組織を再編しました。新組織は「一般社団法人 環太平洋アジア交流協会」とし、アジア、環太平洋を含めた幅広い視点で活動し、高度人材の交流、国際間のビジネスを支援していくことを目的に非営利の事業を追求します。そして、一般社団法人は党派主義にかかわらず中立の機関とし、社員の総意のもと総力を活かした活動を行い、すでに存立している外部の活動団体、機関等との連携を進めてまいります。

 最後に今日の日本を築いた先人たちの軌跡を無形の遺産として引き継ぎ、未来への指針となるよう、努めていく所存です。新組織の発足にあたり、ここに皆様へのお願いの言葉とし、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2016年4月

一般社団法人環太平洋アジア交流協会

前名誉会長

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