相互関税の発表などトランプ関税が立て続けに発表され、世界で株価が暴落するなど混乱が拡大している。メディアでは貿易戦争が激化し、熱い戦争になるかもしれないという説明も聞かれる。1920年代30年代は世界大恐慌で株価が暴落し大不況となり、世界主要国は関税を引き上げ英連邦などブロック内でのみ貿易を行うブロック化が進み、第2次世界大戦の原因の一つとなった。
しかし、トランプ関税では報復関税により貿易戦争は一部で起きつつあるが、熱い戦争が起きることはありえない。中国は報復関税を発動するが米国に対してのみである。EUやカナダなども報復措置は米国のみを対象としている。1930年代は全世界を対象とし高関税をかけたが今回は米国のみである。また、報復関税をかけない国が圧倒的に多い。
そもそも世界で圧倒的な軍事力を持ち、核兵器を持つ米国と戦争をする国があるとは考えられない。危機を煽るのではなく、冷静の分析と報道を望みたい。